「ティ―ロード・茶壺道中実行委員会」設立記念フォーラム

<ご挨拶>  ●石原進実行委員長/九州旅客鉄道㈱会長      ●細川白峰特別顧問/聖福寺第133世住職
<基調講演>  「ティーロードと日本のお茶文化」  熊倉功夫氏/静岡文化芸術大学学長
<パネルディスカッション> ●細川白峰老師/聖福寺第133世住職  ●柳澤興一郎氏/社団法人日本茶業中央会 専務理事  ●瀧本徹氏/観光庁観光地域振興部長   ●山口真也氏/福岡茶業青年団・茶審査技術十段  ●熊倉功夫氏/静岡文化芸術大学学長  ●徳永睦子/社団法人お茶結びプロジェクト理事長

JR九州ホール会場
設立フォーラムには約520名を超える来場者が訪れた。日本、そして九州のお茶への関心は高い。
石原進実行委員長(九州旅客鉄道㈱会長)のご挨拶
実行委員会が結束し、日本のお茶文化発祥の九州をアピールしよう。日本のお茶で九州をひとつに結ぶ観光ネットワーク、実りある地域づくりを実現しよう。
細川白峰特別顧問(聖福寺第133世住職)のご挨拶
九州の茶産地がひとつになって、茶文化や伝統文化を盛り上げる活動に敬意を表し、共に日本のお茶と日本の文化を守っていこう。
<基調講演>熊倉功夫氏(静岡文化芸術大学学長)
テーマは、「ティーロードと日本のお茶文化」。会場の期待感は一気に高まる。
熊倉功夫氏の講演
日本人の精神と文化の根底をなすお茶。起源、茶文化の流れ、そして現代へを見事に解き明かして、聴衆の驚嘆を誘った。
パネルディスカッションスタート
日本初の禅寺・聖福寺を博多に創建(1195)、日本初の茶書『喫茶養生記』で茶の効用を説き、喫茶の普及に努めた栄西禅師(1141~ 1215)。茶と禅――、日本の伝統文化は九州からはじまったのです。
パネルディスカッション 細川白峰老師/聖福寺第133世住職
栄西禅師の伝えたお茶文化と禅の精神文化を広く知らしめたい。本年9月仏殿の新落慶法要、10月「茶壺道中」を継続実施し、2014年栄西禅師の八百年遠諱大法要を迎えたい。
パネルディスカッション
次世代への取組み事例として、小学校の給食・クラブ活動へのお茶の導入事例を紹介。味覚育成にも貢献している。
パネルディスカッション 柳澤興一郎氏/社団法人日本茶業中央会 専務理事
日本の茶業界の現状を紹介。「このようなフォーラム活動を通じて日本の茶業発展に貢献を期待する」と柳澤氏。
パネルディスカッション 瀧本 徹氏(観光庁観光地域振興部長)
世界に売り出せ日本の緑茶!日本酒のヨーロッパ戦略とブーム創りの仕掛けを参考に茶に関する観光戦略を。各茶産地でお茶と食事でおもてなしが今後の課題と観光戦略となるだろう。
パネルディスカッション 山口真也氏(福岡茶業青年団/茶審査技術十段)
先人が作り上げた上質茶を基軸とした八女茶ブランドづくりが、若い青年団のやりがいに繋がっていく。お茶の次世代を担う青年団の活動と新しいお茶の提案を行う。
パネルディスカッション 熊倉功夫氏(静岡文化芸術大学学長)
日本の古い伝統を守る価値観と日本の茶と文化を国内外に積極的に発信し、需要拡大を図る新しい価値観の話が出た。日本のお茶と文化は、まだまだ伸びる可能性があることを実感した。
パネルディスカッション 徳永睦子/社団法人お茶結びプロジェクト理事長
お茶は21世紀のテーマ食材、トータルで茶の需要拡大を図ることが大切。伝統を守り続けるためにも、新しい食材開発こそが日本のお茶の未来を開くだろう。九州茶産地の協力のもと伝承と開発を行うことが九州の茶産地がひとつになることの意義だ。
ティーロード・茶壷道中実行委員会からの提言
①九州をひとつに結ぶ「ティーロード・茶壷道中」はお茶のシンボルであり観光事業として取り上げます。②九州の茶産地から世界に輝く茶のブランドをつくります。③ お茶を料理の食材として、九州茶産地の協力のもと開発します。④茶育、茶と食育によって日本中の子どもの繊細な味覚を育てます。⑤日本の茶と日本の文化を、日本型食生活と共に海外へ発信します。
パネルディスカッション まとめ
日本に800年もの間受け継がれてきた「お茶のある豊かな生活」を次世代に引き継ぐ努力を一緒にして参りましょう。伝統を守り、伝承するだけでは、日本のお茶は守れません。世界に日本のお茶を認めさせることが大切。「一盌生平和」だと信じます。
会場一体となって、「ちゃ・ちゃ・ちゃ」締め♪♪♪