お茶結びプロジェクト

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お茶結びプロジェクトは「茶壺道中」を推進してまいります。

 

九州のお茶の消費拡大と普及、子どもたちの教育などを九州全体が一丸となって 推進し、その起爆剤になることを願って、お茶結びプロジェクトでは、九州の茶産地の方々をはじめ、茶業を生業とする方々と共に、茶壺に入れた献上茶のイベントやセミナーを行い、茶壺に入れたお茶を駕籠にのせ、古式ゆかしいいでたちで練り歩く茶壺道中へと展開させてまいりました。

 

茶壺道中

 

                  茶壺道中 趣意書

 

 21世紀を迎え、地球環境の変化や我が国における少子高齢化などの社会構造は大きく変化しました。そして、高度成長とともに経済的には豊かになった反面、長年培ってきた日本人が誇れる伝統と文化を失いつつあることが懸念されています。

 

 お茶にはまさに日本人が誇れる伝統と文化があります。ごく自然に口にしているお茶、とりわけ緑茶は、日本人のくらしにとってかけがえのない、ゆとりの時間を生み出してくれます。
 アジアで育まれたお茶は、人々の暮らしに深く馴染み、精神文化や芸術にも大きな影響を及ぼしてきました。そして今日、お茶の効能や文化的価値が海外にも知られるにつれ、お茶に対する関心は全世界的な広がりを見せつつあります。

 

 日本のお茶文化発祥の地はこの九州です。

 

 日本における喫茶の実質的な始祖とされる鎌倉時代の禅僧、栄西(ようさい)は「茶は養生の仙薬なり延命の妙薬なり」という、お茶の効用として有名な言葉を『喫茶養生記』の中に記しております。
 その後、わび、さびなどに象徴される茶の湯(茶道)も確立され、日本文化の原点のひとつともなったお茶は、庶民に欠かせない「日常茶飯」の飲み物へと、変遷を重ねていきます。主食としてのご飯、そしてそれを支える飲み物としてのお茶、という組み合わせで、長寿世界一の秘密として注目されている「日本型食生活」が形成され、今日に続いているのです。お茶はまさに心を癒す「カルチャー」、体を癒す「サイエンス」。両方を兼ね備え、日本人の人間形成に大きく関わってきたと言っても過言ではないでしょう。

 

 昨今の茶業を取り巻く環境、日本文化、産業の伝承も厳しいのが現状である今、まさに伝える努力、見直しによる原点回帰、次世代を背負う子どもたちへの「食育、茶育の重要性」が唱えられています。

 

 「お茶結びプロジェクト」は、この活動の主となる茶育指導士をNPO法人日本茶普及協会とも連携し、「食育」と「茶育」の融合を図り、広く日本茶に関する情報を発信し、食文化継承に貢献することを目的に活動を行う茶育指導士の育成と拡充に努めています。
 また、儀式を行う「聖福寺」は、日本最初の禅寺で、1195年に上述の栄西禅師によって創建。「茶の効用」を日本人に知らせ、まさに日本のお茶文化を広く普及したことも栄西が茶祖といわれる所以です。
 「お茶結びプロジェクト」は、栄西禅師の偉業を偲び、お茶で九州をひとつに結ぶ初めての試みに様々に取り組んでまいります。

 

 2011年10月には、九州茶主要産地市町村協議会の協力を得て、各地様々な栽培、生産技術、 製茶技術を持つ、九州の茶産地(南九州市の深蒸し茶、八女市上級煎茶及び玉露、嬉野市の伝統的な窯炒り茶、長崎県のそのぎ茶など)から其々の茶を茶壺に入れ、茶祖/栄西禅師が建立した日本最初の禅師「聖福寺」(福岡市博多区御供町)までを茶壺道中で練り歩き奉納しました。

 

 博多駅までは九州新幹線を使い、同駅前からは茶壺を茶駕篭に載せ、約1Kmの道のりを約40分かけ て総勢150人からなる古式ゆかしいでたちの行列をつくり運んだ茶壺道中は、多くの市民に喜ばれ、マスコミにも取り上げられました。また、九州のお茶文化PRのために博多駅前と聖福寺境内では、おもてなしの茶席を用意し、九州各地のお茶やお茶関連商品の販売も行いました。

 

 当企画は、九州のお茶の消費拡大と普及、子どもたちの教育などを九州全体が一丸となって推進し、その起爆剤となることを願い、本事業の恒例化によって、九州の茶産地の結束力を高め、日本のお茶文化発祥の地“九州”を広く知らしめ、九州のお茶文化の浸透を国内外に図り、リーフ消費を促すだけでなく、これを機にさまざまに連携する(観光、焼物、織物、竹芸、菓子)産業の活性化、九州経済全体の活性化の一助とし、新たな農商工連携の幕開けのための起爆剤とします。

 

                                      文責 徳永睦子

 

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